突然ですが、バイクは現金で買いますか?
それともローンを組みますか?
GNを買う前、とあるバイク屋さんで見積もりを取りました。
当時は大型を買おうと思っていたので、ローンの利用も想定していたんです。
結構大きな金額になっちゃいますからね。
で、「ローンを利用する場合の金利を教えてください」と尋ねたところ、返ってきた答えは「9.8%」
きゅうてんはちぱーせんと???
正直びっくりしましたよ。
だって高くないですか。金利。
「うわ高っ!!」
って、そう思いましたよ。
でもよくよく調べてみたら、バイク屋さんでローンを組んだらこの程度の金利は普通なんですね。
なんせ別のお店(どちらも大手のチェーン店)で見積もりを取った際も、同じ金利を伝えられましたから。
実はこの爺い、仕事柄ローン商品を扱う機会が多いのですが、こと車やバイクのローンに関しては「金利に対して割と無頓着な方が多いなぁ」と感じます。
でも考えてみてくださいよ。
全く同じバイクを買うのに、10万円の価格差があったら安い方で買いますよね?
もちろんメンテナンスやアフターサービスのことも考えなきゃいけないから、安いからというだけでお店を決めるのはナンセンス。
整備をしっかりしてくれて、買った後もちゃんと面倒を見てくれるお店の方がいいに決まってます。
ですから、そこで多少の価格差があったとしても「信頼できるお店を選ぶ」というのはもちろん大前提です。
でも、ですよ?
ローンに関しては全く別問題です。
だって金利って、バイク屋さんの利益じゃないですもん。
金利の高いローン会社の方が手厚いサービスを提供してくれる訳でもありません。
「でも、金利の高いローンの方が審査は通りやすいでしょ?」
という疑問はあると思います。
確かにそれは一理ある。
審査の難易度でいうと、大きな影響を与えるのは金利よりもむしろ所有権留保の有無。つまり、「バイクを担保に取るかどうか」です。
バイク屋さんでローンを組んだ場合、所有権留保といって「所有者はバイク屋さんやローン会社」という形になるのが一般的なので、担保を取らずにお金を貸してくれる金融機関よりも審査難易度は低くなる傾向にはあります。
じゃあバイク屋さんのローンを利用するという選択肢はひとまず置いといて、ちょっとその前に銀行かなんかでローンの審査を受けてみる。それが通れば利用すればいいし、ダメならバイク屋さんで改めて審査を受ける。
それだけの手間で何万円も安くなるならやりましょうよ!という話です。
ちょっと二つの表をご覧ください。
金利による支払額を比較しました。
上の表は50万円を3年払いにした場合、下の表は100万円を5年払いにした場合です。
9.8%はバイク屋さんで提示されたローンの金利。
2.5%は私が事前審査を受けた、とある地方銀行の金利です。
50万円の3年払いでも支払額の差は約6万円。
100万円の5年払いでは、それが20万円(‼︎)にも上ります。
かなり大きいですよね。
ちなみに4.9%は、ローンを選ぶ際の目安になればと思って入れました。
ちなみにバイク屋さんでローンを組む場合、その場で申込みができてとても便利ですが、金利以外にも3万円程度の事務手数料が掛かるケースが多いようです。
楽チンなので費用が発生するのはある意味当然と言えば当然ですが、自分で金融機関を選んで手続きをすればこの部分も節約できます。
ですので、50万円3年払いでも、実質的には9万円ほど節約できる計算になります。
9万円あったら、新しいフルフェイスヘルメットとプロテクター付きのライジャケくらい買えそうです。
じゃあ、どこでローンを組めばいいのでしょう?
「バイクローン」というと、どこの金融機関でも扱っているという印象が薄いかもしれませんが、普通の自動車ローンがバイクにも使えるケースが多いです。私の場合もそうでした。
購入に至らなかったので、実際には利用しませんでしたが。
ちなみに利用するつもりだったのはとある地方銀行の自動車ローンです。
ネットからの申込みだと金利は2.5%。
住宅ローンを組んでいたり給与振込があったりした場合にはさらに金利優遇がある仕組みでした。
ネットで探せば色々な金融機関の自動車ローンが出てきますし、比較サイトなどもヒットします。
ただ、ネット上の情報はメガバンクやネット銀行など「どのエリアでも使える」金融機関に偏りがちな傾向が顕著で、エリアによっては「地銀や信金ならもっと有利なローンが組める」というケースも少なくないです。
地銀や信金、JAなどは、「全国どこでも利用できるわけではない」という性質ゆえインターネット上のサイトなどで取り上げられにくいし、かつアフィリエイト目的のサイトでは身入りがない商品は紹介すらされないのですが、実は「金利が低くて魅力的!」というローン商品も多数存在します。
自動車ローン、バイクローンで検索してみて、あとは地元の地銀やJAなんかのホームページも調べてみるといいですよ。
ただ、自分でローンを組む場合のデメリットや注意点もありますので、そこは押さえておきましょう。
①審査基準が高い
②手間がかかる
③「数撃ちゃ当たる」はダメ
まず①
そもそも信販会社よりも銀行などの方が審査基準が高い傾向にありますし、バイクを担保に取らない(所有権を留保しない)ローンでは特にそれが顕著になります。
とはいえ、一般的な会社員の方などではそれほど高いハードルではないです。
クレジットカードや他のローンの延滞などの履歴がなく、かつ収入に対する借入額の割合(返済比率)が高すぎなければ問題なく審査を通過する可能性が高いでしょう。
逆に、アルバイトの方などではちょっとハードルが高くなる可能性は否めません。
で、②の手間
バイクをローンで買う場合、正確に言えば「バイク本体」と「ローン商品」の二つを購入することになります。
バイクの購入でハンコぽんぽんするのと同様に、バイクローンもハンコぽんぽんします。
が、バイク屋さんでローンを組む場合、この二つの契約が全てバイク屋さんで完結してしまいます。これが実は超ー便利。
ローンの契約のことを「金銭消費貸借契約」と言いますが、ローンを自分で選んで自分で借り入れる場合、バイク本体の売買契約のほかに自分で金融機関との契約手続きをしなければなりません。
郵送などで完結できる場合もあれば、金融機関の店舗に出向いてハンコぽんぽんしなければならないケースもあります。
これはやはり、ちょっとした手間ですよね。
申込みから審査の承認、契約から融資までの期間も金融機関によってマチマチですので、納車の期日などに合わせて手続きを進めなければなりません。
特に平日しか手続きができない金融機関が少なくないので注意が必要です。
郵送などで手続きが完結できる金融機関や、休日にも営業しているローン窓口があれば週末しかお休みのないサラリーマンでもなんとかなるでしょうから、その辺りも含めて調べてみることをオススメします。
最後に③
先程の①で記した通り、バイク屋さんと提携している信販会社よりもローンの審査は厳しくなる可能性があります。
ですが、数撃ちゃ当たる方式でいくつもの金融機関に申込みをするのはNGです。
ちょっと専門的な話になりますが、ローンやクレジットカードなどの利用や申込みの履歴は全て個人信用情報機関に登録され、一定の期間保存されます。
「ちゃんと支払ったか」
「延滞がないか」
などもここに記録されています。
で、ローンなどの審査の申込みを受けた会社は、この情報を照会してローンなどの利用・返済の履歴を確認して審査の判断材料にします。
それとともに、申込みをした事実をこの機関に登録します。
仮に「ちょっと審査が不安だから、とりあえずいろんなトコに申し込んでみよう」と思って片っ端から申し込んだとしましょう。
そうすると、複数の申込履歴が個人信用情報機関に記録されることになります。
この申込履歴があまりに多くなると、審査の上で不利に働くケースが少なくないです。
「片っ端から審査落ちしている」というふうに判断されかねないからですね。
結果的にバイク屋さんのローンまで審査落ちしてしまったら本末転倒なので、せいぜい1〜2社程度に留めておいた方がいいと思います。
爺はローン審査の中の人ではないし、審査基準は金融機関によって様々なので断定的なことは言えませんが、「バイクを買う」というのが本来の目的ですから、「金利を安くしようと試行錯誤した結果、バイクが買えなくなった!」では意味がないです。
ネット上のローン比較サイトなどでは「複数のローン審査を一括で受けられる」という謳い文句で審査に誘導するシステムが散見されますが、これはオススメできません。
理由は上記の通りです。
そのサイトの管理人のアフィリエイトの売上には貢献できるかもしれませんが、本人にとってはメリットよりもデメリットの方が大きいです。
あと、もう一つ。
例えば「過去に携帯電話の料金やクレジットカードを延滞したことがあって審査に不安を抱えている」というような場合は特に注意が必要です。
その状態で安易にネット上の「審査申込」をクリックすることは、あなたの過去のネガティブな信用情報(延滞したという事実)をせっせと金融機関にバラまく行為に他なりません。
絶対にNGです。
1回くらいの延滞なら大きな障害にはならないでしょうが、複数回ある、もしくは3ヶ月以上の延滞があるなら特に注意が必要。
この場合は審査そのものを最小限にとどめることが最善ですから、所有権留保のバイク屋さんのローンに全力を尽くしましょう。
今日のブログは普段とはちょっと違って、真面目にローンを利用したバイクの購入について考えてみました。
長々とお読みいただきありがとうございます。
ローンを組んでバイクを買いたいとお考えの方の一助となれば幸いでございます。