ふと思い立って、タナゴ釣りを始めることにしました。
タナゴ。
川の小物釣りの中でも極めて趣味性の高いターゲットの一つです。
簡単な道具立てで誰でも気軽に始められる門戸の広さがありながら、やり始めると相当奥が深い。
それは道具にも色濃く表れています。
ちょっと釣具屋を覗けば1000円クラスのお手軽竿がいくらでも並んでいる一方で、本格的な専門店には万単位からのプライスタグをぶら下げたびっくりするほどの高級品も少なくない。
1mにも満たない短竿であるにも関わらず、です。
それゆえどっぷり肩まで浸かってしまったら危険極まりないですが、無茶な道具選びさえしなければ比較的手軽に始められる釣りとも言えましょう。
もともと「和」の釣りに興味があった私。
真っ先に思い浮かぶのはヘラブナですが、しかしこちらは敷居が高い上にバイクとの相性もよろしくない。道具を揃えるのも持ち運ぶのも一苦労です。
そこで思いついたのがタナゴ釣り。
道具が小さいからバイクに積んでも邪魔にならないし、ツーリング先でも気軽に竿を出すことができる。
ならば始めてみましょうか。
「思い立ったが吉日」です。
仕事帰りにキャスティングに寄って道具を物色。
千円台から2万円ほどの高価なものまで、かなりの種類が揃っています。
そんな中、私が選んだのはティムコの「幸釣零一二」という3段ズームの振出竿。
もっと安価な選択肢もあったんですが、「0.52m・0.73m・0.93mと、3段階の長さで使える」という売り文句にやられてしまいました。
「複数の長さを揃えるより便利じゃん!なんならむしろお得じゃん!」という発想です。
分かりやすいですね。
4,000円ちょっとでした。
これにスレ針の仕掛け一式、タナゴグルテンという練り餌、小物用の針外しなどを揃えて、しめて2,000円ほど。
都合6,000円の初期投資です。
こいつらをまとめて100均のプラケースに突っ込んで、これまた100均のトートバッグに入れたら準備は完了。
GNの箱にも余裕で収まるサイズです。
翌日、早速試し釣りに出掛けます。
12月1日。晩秋、というよりもう冬ですね。
ポカポカ陽気の小春日和です。
やらなきゃならない種々の雑用を片付けて、お昼過ぎ。事前に調べた釣り場まで、ささっとGNくんを走らせます。
千葉県松戸市の小さな溜池、まこも池です。
こちら、ヘラブナ釣りで有名なポイント。
池の周囲には桟敷の釣り座が並び、ヘラ師さん達が竿を出しています。
私は階段状になっている西側の淵に腰を据えました。水面が近く、短い竿を出しやすいです。
ヘラ師さんがいないアシ際に陣取ってみます。
スプーン1杯分の餌を練って、仕掛けを竿につなぎます。
いざ!
仕掛けを投げ入れてウキ下を調整していると、すぐにアタリます。
軽く合わせを入れてやったものの、スカ。
ちょっとずつウキをずらして、微調整。
食い込むようなアタリ。
掛かりました!
が・・・。
小ギルです。
やはりこの池にもブルーギルが入ってしまっているんですね。
ちょっと残念。
続けてまた小ギル。
そして次のアタリ。
これまた定番のクチボソです。
で、ここから先はクチボソの猛攻。
途中で写真を撮るのも止めましたが、何匹釣れたか分かりません。
で、小ブナ。
そろそろ皆さんお察しかもしれませんが、残念ながら本命は釣れませんでした。
2時間の釣果。
小ギル3匹、小ブナ1匹、クチボソ多数。
タナゴは釣れなかったけれど、やりたかった釣りの気分だけは満喫できた気がします。
本命は次回の楽しみに取っておく、ということで。
それにしてもタナゴ釣り、なんともGNとの相性が良い遊びです。
道具がコンパクトで積みやすいといった物理的な要因はもちろんだけど、我がGN125-2Fの持つちょっと古風な雰囲気と、タナゴ釣りのイメージがぴったり!
おまけに“気軽な遊び”という共通点もある。
次の釣行は水元公園か、はたまた霞ケ浦の船溜りか。
ロングツーリングに出られない半日くらいのお休みでも、のんびり楽しむことができそうです。