風来爺のリターン日記

年間休日数55日の地味に苛酷気味なサラリーマンが、バイクにキャンプに釣りにとリターンするブログです。Twitter @furaijie Instagram @furaijie

ハゼを釣りたい 〜ハゼクラにチャレンジ〜

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ハゼクラ、ご存知ですか?

 

汽水域を中心に、河口だとか港だとかまぁどこにでもいる、あのハゼ

そいつをクランクベイトで釣るというゲームフィッシングだそうです。

私は極々最近まで知りませんでした。

 

そもそもハゼなんか「何使っても釣れる」という気がしませんか?

 

目の前に「エサっぽいモノ」があったらとりあえず食ってみる、という習性ですから、おそらく世界中の魚の中で一番釣りやすいのではないかとさえ思います。

なんせ小学生の頃は釣ったハゼを切り身にしてエサにして、エンドレスで釣り続けるという遊びをしてたくらいでしたから。

 

に、しても。

「クランクベイトで釣る」という発想はなかった。

ちょっと疑問すら覚えます。

だって雑食のハゼとはいえ、生きてる他の魚を追っかけて食う、なんていう行動を取る訳ではないですからね。

 

ちなみにクランクベイトとはルアーの一種。

正確な定義は分かりませんが、「小太りの魚型で、引っ張られると頭の先に着いたリップに水を受けて潜航するハードベイト」と言ったところでしょうか。

基本的にブラックバスとかマス類とか、他の魚を襲って食う肉食魚を狙う時に使うルアーです。

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先ほどはまるでハゼ様を小馬鹿にしたかのような書きぶりでしたが、実は私、結構なハゼ釣り好き

そもそも釣りを覚えたのもハゼからだったし、今だって朝っぱらから江戸川放水路にボートを浮かべて延々と一人で釣り続けていられるくらい。

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しかもこいつ、食ってもウマイ。

天ぷらが一番ですが、数釣れるので食い切れなければ干物にするのも悪くない。

淡白で上品な白身の魚なので、どんな料理でもいける優等生です。

 

で、ハゼクラ。

そもそも他の魚を丸飲みするようなサイズでもないこのハゼがクランクベイトで釣れるのは、その縄張り意識を利用してのこと。

自分の縄張りを荒らす侵入者に攻撃する習性を逆手に取って、ハゼの縄張りに入ったルアーを攻撃させて釣るという手法だそうです。

うん。なかなか面白い。

ということで、チャレンジしてみることにします。

 

もう9月も半ば過ぎ。

今年のハゼもそろそろ大きく育って、食い出のあるサイズになっているはず。

釣りとしても面白そうだし、酒の肴としても期待できる。

 

まずはハゼ用のクランクベイトを調達しよう。

仕事帰りに釣具屋に寄ってみます。

あった。けど・・・。

クソ高い!!!

 

いや確かにルアー自体の作りなんかを考えたら、相応の値段と言えるんでしょうけれど。

でもね。

ハゼを釣るのに1コ1,500円もするルアーをいくつも買ったりはできないですよ。

それなら普通に虫エサ買って釣った方がいい。

むしろこれだけのお金を出すのなら、同じハゼ道具でも手バネ和竿が欲しいです。

ヤメた!ヤメヤメ!

 

と思ったんです。

が、いつものYahoo!ショッピングを見てみたら、1コ370円でハゼ用クランクベイトが売ってるじゃないですか。

これならちょっと試してみるにも惜しくない。

じゃあ買おう。4コ。

ぽち。

 

同じサイズ、同じ重さ、色違いで4コ。

すぐに届きました。

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価格の割に安っぽさもなく、かなり良い作り。

高級感さえ漂っています。

こりゃもう釣れたも同然。

 

なんてことをやっていたら、もう9月も下旬。

しかも台風が接近しつつある。

ハゼが深場に落ちる前に、急ぎ江戸川放水路に釣行します。

 

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この日の日の出は5時半ごろ。

潮見表を確認すると、ちょうど潮が動くタイミングとも合致しています。

午後からは予定が入っているけど、9時くらいまでやればお腹いっぱい釣れるだろ。

そんな期待を抱いて釣行です。

 

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江戸川放水路、東西線の高架辺りでやってみます。

朝焼けが綺麗ですね。

 

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20年ほど前に買った5.6ft、ウルトラライトトラウトロッド。リールは4lbナイロンラインを巻いたアブ。

これに買ったばかりのルアー4コ。

もちろん釣る気満々なので、100均で買ったクーラーバッグに保冷剤を入れてビク代わりに腰からぶら下げます。

準備完了!

 

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まずは東西線の下流で開始。

まだ干潮からほとんど水位が上がっていないので、護岸の下に立ち込んで投げてみます。

そのままゆっくりゆっくりリールを巻くと、川底にルアーがぶつかる感触が伝わってきます。

 

なるほど。

こうやってゆっくりリールを巻くだけでいいのか。

簡単だな。

 

キャスト。スローリトリーブ。

キャスト。スローリトリーブ。

キャスト。スローリトリーブ。

キャスと。スろーリとリ・・・。

 

え?

ちょっと待ってぜんぜん釣れないんですけど・・・。

 

投げては巻いてをせっせと繰り返すものの、ターゲットはまるで姿を見せません。

1回、2回はアタリらしきものがありましたが、乗らず。

「我慢の釣り」的な様相を呈してきました。

思ってたんと違う。

 

ルアーを交換。

次は金魚のようなハデハデカラーのコに頑張ってもらう事にしましょう。

よし。行ってこい!

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・・・・・・・・・。

ぜんぜん釣れない。

なんならもう、エサ使いたい。

 

ちょっと休憩、と思ってトイレに向かって歩いていたら、すれ違った男性に「ハゼクラどうですか?」と声を掛けられました。

いやもう全くもって釣れません。

釣れるすらしません。

コテンパン瀕死の重体です。

とお伝えすると、「ウチの船のすぐ横、あそこ釣れるよ。船に沿って投げてみたらいいよ」教えてくれました。

この方、伊藤遊船さんのご主人でした。

「ルアーも派手なのよりも、地味目の方がいいよ」

「あと針。これも糸で繋いだ方がよく釣れる」

場所まで提供してくれた上に、貴重な情報を惜しげもなく伝えてくれます。

ありがたい。

お言葉に甘えて、桟橋の脇にお邪魔させてもらう事にします。

 

ロープがあるので船の間を通すのはちょっと無理。

横のスペースで投げてみます。

そしてゆっくりリールを巻く。

これをひたすら繰り返す。

でもやっぱり、ぜんぜん釣れない

 

そもそもこのルアーの潜航深度も、釣り場の深さも分からずにやっているので、しっかり底が取れていないようです。

巻いていると途中から川底に着いた感覚が伝わってくるんですが、その時点でルアーはかなり手前まで泳いで来ちゃってるみたい。

おそらくハゼ様が居座っているポイントまでルアーが届いていないんでしょう。

 

時刻は8時半。

9時くらいまでのつもりで始めたけれど、先に心が折れました。

帰ろう。

ハゼがこんなに釣れないなんて・・・。

 

前日までは食いきれないくらい釣れると信じて疑わなかったので、「余ったハゼをどうしようか?」くらいに考えてたんですよ。

天ぷらと干物だけだと消費しきれないかもしれないから、別の料理方法をネットで調べたりして。

今となってはお恥ずかしい限りです。

 

もう10月。

そろそろ落ちハゼのシーズンです。

深場に移動したハゼをクランクベイトで狙うのはさすがに難しいだろうから、次回はしっかり虫エサを用意して真面目にハゼ釣りしてみよう。

まぁ、クランクベイトも持っていって、途中で試してみるのも良いかもな。

台風が去ったら、できるだけ早めに再チャレンジしよう。

 

実は、ね。

もう頭の中がハゼになっています。

正直に言うと、「釣りたい」よりも、むしろ「食いたい」。

 

だってね、いろいろ調べちゃったんですよ。

ハゼの調理法。

ピカタもうまそうだし、みりん干しだってしてみたい。

次回は必ず食いきれないぐらいハゼを釣ってやらなくては。