原付2種。
言わずと知れた、排気量50cc超〜125cc以下の小型のバイクのこと。
10数年ぶりのリターンライダーとして相棒に選んだGN125-2Fはもちろんこの原付2種に分類されます。
実は私にとって、かつては全く興味のなかったジャンル。ひょんな事から有力候補に浮上し、初めて手に入れた原付2種です。
でもこれが、本当に大当たりでした。
「バイクなんて個人の趣味だから、あんまり人にオススメするもんじゃない」みたいに考えていたんですが、こと原付2種に関してはありとあらゆる方に力いっぱいオススメしたい。
なんせ自分も乗るまでは気にも留めなかったジャンルでしたが、乗ってみると趣味性も実用性も高いポテンシャルを秘めた完全無欠のモビリティ。(ちょっと大袈裟)
特に大型にしか興味のない御仁や、車の免許で 50ccのスクーターにしか乗っていない方に、この原2の素晴らしさをお伝えしたい!
という事で、この記事はいつも以上にひたすら私の主観によるものです。ご容赦を。
そもそも私も、実は大型買おうと思ってバイクの物色を始めたんです。
大型二輪免許を取ったばかりでしたしね。
で、ウキウキで見積もり取って、さぁ買おうかというところでまさかの妻からの猛反対。
「こんな全然休みが取れない状況でバイクなんか買ったら、持ってないより余計にストレス溜まるでしょ!!!」
・・・・・・・・・。
確かにおっしゃる通り。
目の前にあるのに乗れないとなると、そりゃもう一段とストレスが溜まるのは間違いない。
だがしかし。やっぱり自分の愛馬が欲しい。
これまでみたいにレンタルでいろんなバイクに乗るという手もあるけれど、愛着の持てる自分のバイクを手に入れたい。
で、考えてみたわけですよ。
乗れなくて溜まるストレスが購入の弊害になるのなら、乗れるバイクを買えばいいんじゃね?
気負いなくいつでも乗れる、そんなバイク。
シンプル極まりない回答です。
だが正論。
いつ取れるかも分からないたまの休みに想いを馳せて、ツーリングを楽しむためだけに購入するバイクはこの際すっぱり諦める。
その代わり、通勤やら買い物やらの日常で気軽に使えるちっこいバイクを買えばいいじゃない。
パンがなければケーキを食べればいいじゃない。
そういう結論に辿り着いたら、にわかに原付という選択肢が魅力的に見えてきます。
ここで一気に購入まで、と行きたいところですが、ちょっと気になったのは駐輪場でした。
もともと想定してた通勤ルートだと、使うことになるであろう駐輪場が50ccしか停められません。
さて困った。
ご存知の通り、同じ原付でも50cc以下か超か、つまり1種か2種かで恐ろしいほどの格差があります。
30キロの速度制限や二段階右折といった厳しい厳しい制約がある原付1種は、本気で交通法規を遵守すれば現実的な移動手段としての利用が困難(失礼!)と言わざるをえない。
痒いところに手が届かない。
いくら気楽に付き合う相棒と言えど、これではちょっと心許ないです。
でもちょい待てよ?
職場までたかだか20キロ余り。
近くの駅までバイクで行く、なんて中途半端な想定じゃなくて、職場までバイクで行っちゃえばいいんじゃないの?
学生時代、片道30キロの道のりをAR50で通っていた事を考えたら、125ccなら20キロなんてしんどいはずがないじゃない。
それなら駐輪場問題はハナから無視して125ccの購入という選択肢が現実味を帯びてきます。
で、結果。
相棒になってくれたのは皆さまご存知GN125-2F。
こいつを選んだのは、まず見た目。
ってか見た目。
見た目オンリーと言っても過言ではない。
デザインがめちゃめちゃ好みだったんですよ。
もうね。
見た目が気に入ったらスペックなんかどうでもいい。
GNの中でも、エンジンガードが付いててマルーンカラーの我が愛車。何よりこいつが一番好きなんですよ。
だから実は、125を買うって決めてからは他のバイクと比較検討なんかも全くしなかったし、なんならHか2Fかですら1ミクロンも悩まなかった。
そのくらいのお気に入りです。
あ、話が逸れた。
原付2種のすゝめ、でしたね。
危うく愛車紹介になるとこでした。
で、実際に使ってみて。
先に記したような使い方、通勤や買い物などの日常使いには、もちろん完璧な相棒です。
まずは通勤。
電車を3本乗り継ぐストレスから解放されただけでなく、逆にその20キロ余りが毎日の生活に華を添えてくれる楽しい楽しい時間になりました。
バイクに乗れる、というだけで。
しかも昨今のコロナの渦中では、感染リスクの低減という意味でもバイク通勤のメリットは絶大です。
おそらくリスクが一番高そうなのが通勤電車でしょうから。
買い物もしかり。
シート下にメットインスペースを備えたスクーターなどは言わずもがな。それがなくともリアにトップケースを取り付けてしまえば日常の大抵の買い物くらいなら困ることはありません。
ビールを箱で買っちゃった時は、リアシートにくくり付けてやればOK!
まぁ、ここまでは予想していた範囲を超えるものではありませんでした。
想定外のポジティブサプライズだったのは、むしろツーリングユースにおける125ccのポテンシャル。
県境をいくつも跨ぐツーリング、道具満載のキャンプツーリングまで本気で楽しませてくれるとは、実際に乗るまでは想像すらしていなかったんです。
実際にツーリングに使ってみて、300キロくらいまでなら全く不満はありません。
ワンデイツーリングで300キロなら、おそらく大概の方が満足できる距離でしょう。
自宅の千葉から埼玉・栃木・茨城とつないだGNミーティング、長野に片足だけ突っ込んで折り返した横川釜めしツーリング、いずれも300キロオーバーの行程でしたが、しっかりと観光もできて丸々1日のお休みを力いっぱい満喫して帰ってきました。
ツーリングスタイルにもよりますが、小型・軽量で扱いやすくちょっとした寄り道なんかもしやすいし、快適性を重視すべきロングツーリングでなければ個人的には大型よりもむしろ楽しめるくらい。
カブを始めとするガチなビジネスバイクから、ネイキッド、オフ車、フルカウルのSSまで、世界中のメーカーから様々な車種が販売されているのも強みです。
これだけバイクが選び放題という排気量は、他にはなかなか無いですよ。
やはり世界的に需要の多いクラスなんでしょうね。
唯一のデメリットは高速道路が使えないこと。
これに限っては致し方ないところですね。
ツーリングそのものは「下道の方が楽しい!」という方が大半でしょうから、走ることを楽しむ分には実はさほど影響はないです。
でも目的地までが遠いケース、例えば「ビーナスラインを走りたい」なんて時は、ちょっと躊躇してしまいます。
行くだけで片道200キロオーバー。
高速道路を使えば日帰りでもラクラクでしょうが、125㏄だと1泊を想定しないと厳しいかな。
逆に言うと、私とGNの付き合いの中で満たされていないのはその部分だけ。
理想としていたバイクライフの9割がた、実現できている気がします。
そんな私と我がGNの目下の希望、というか目標は、全国津々浦々のGN乗りさん達にお目にかかること。
Twitterでお見かけする日本中の素敵なGNと、素敵なGN乗りの方々。
そんな方々と一緒にツーリング、なんていうのが大いなる目標の一つです。
いつか、いや近い将来には実現したいな。